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LINEスタンプ制作で気づいた nano banana の意外な弱点

生成AI

― キャラ固定が強すぎる「罠」について ―

以前、LINEスタンプ制作の記事の中で、使用ツールのひとつとして nano banana を紹介しました。

第2弾の制作でも nano banana を選んだ理由は、とてもシンプルです。
キャラクターを固定したまま量産できる強みがあったから。

実際、
・おおまかなポーズ
・シチュエーション
・キャラの雰囲気

このあたりは、かなり希望に近い形で生成できていて、
「同じキャラをたくさん作る」という目的には、相性の良いツールだと感じていました。

ただ、制作を進める中で、少し違和感を覚える瞬間が出てきました。


nano bananaで起きた「まったく変化しなくなる」現象

困ったのは、キャラが崩れることではありません。
むしろでした。

・表情を少し変えたい
・手の位置をほんの少し動かしたい
・ポーズを自然に微調整したい

こうした「同一キャラのまま、少しだけ変えた差分」を狙ったときに、
何度生成しても、ほぼ同じ画像が出てくる状態になったのです。

プロンプトを変えても、
言い回しを工夫しても、
結果がほとんど変わらない。

正直この時は、
「自分のプロンプトの書き方が悪いのかな?」
と思っていました。


最初はプロンプトの問題だと思っていた

英語にしてみる。
指示を細かく分ける。
表現をやわらかくしてみる。

できることは、一通り試しました。

それでも、
キャラの雰囲気や手の位置が、どうしても変わらない。

ここでようやく、
「これはプロンプトの問題じゃないかもしれない」
と感じるようになりました。


これは失敗ではなく「キャラ固定が強すぎる」だけ

結論から言うと、この現象は失敗ではありません。

nano banana は、
キャラクターの一貫性を非常に重視する設計になっています。

一度
「この顔、このバランス、この雰囲気」
が正解だと判断されると、モデル側はそれを強く維持しようとします。

その結果、

  • キャラが崩れない
  • 別人にならない
  • 絵柄が安定する

という、大きなメリットが生まれます。

ただ、その裏返しとして、
小さな変化が通りにくくなる状態が起きます。

いわば、
「キャラ固定の罠」 です。


なぜこの弱点はあまり語られないのか

この点について触れている情報は、あまり見かけません。

理由はシンプルで、多くの紹介記事や動画では、

  • 初回生成
  • 大きなポーズ変更
  • 雰囲気をガラッと変える生成

といった、nano banana が得意な使い方が中心だからです。

実際に、
同一キャラで差分を量産する
LINEスタンプ制作のような使い方をしないと、
この弱点にはなかなか気づきません。


実際に取った対処法(かなり現実的なやり方)

この状態にぶつかったとき、
無理に生成を続けるのはやめました。

当時は、原因を理屈として理解していたわけではありません。
ただ、何度もプロンプトを考えて試すのは、
時間的にコスパが悪いと感じたからです。


無理に同一キャラにこだわらない

この方法は、キャラが1体だけだと使えませんが、
自分の場合は「犬と猫」の2キャラを使っていました。

・犬で動かなくなったら猫で試す
・2人が難しければ、どちらか1人だけにする

そんなふうに、
生成の方向を切り替えながら制作を止めないことを優先しました。

どうしても通らない場合は、
別案として割り切る。
それも立派な判断だと思っています。


「Photoshopはいらなくなる」は本当なのか?

最近よく見かけるのが、

「nano banana がすごい」
「もう Photoshop はいらない」

という話。

ただ、実際に使ってみて感じたのは、

  • 生成はAI
  • 仕上げは人

という役割分担が、今のところ一番現実的だということです。

Photoshopが不要になるというより、
役割が変わったという感覚に近いですね。


nano bananaは優秀だからこそ起きる弱点

今回の現象は、nano banana が優秀だからこそ起きたものだと思っています。

キャラが安定する。
一貫性が保たれる。
これは間違いなく大きな強みです。

その反面、
細かい差分が出しにくい場面がある。

ツールの特性を理解したうえで使うことが、
一番ストレスが少ないと感じました。


まとめ

nano banana は、とても便利なツールです。
ただ、万能ではありません。

プロンプトが通らないとき、
それは失敗ではなく、
キャラ固定がうまく働いているだけの場合もあります。

LINEスタンプ制作のように、
同一キャラを量産する場面では、
割り切りと使い分けが、いちばんコスパの良い選択でした。

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