床面の処理について
はじめに
革には銀面と呼ばれる表面と、床面と呼ばれる繊維が毛羽だった裏面があります。
床面の毛羽立ちをそのままにするのは、見た目的にも耐久性的にも良くないので、
トコノールやCMCなどを使い、毛羽立ちを押さえて整える処理をします。
今回は、その床面の処理についての流れを記事にしています。
1床面の確認
床面処理してない革です。
あまり細かく気にしたことはないですが、
繊維の方向を確認します。
大体ですが、繊維の流れの方向に擦るようにしてます。
2.床面処理剤を塗る
床面処理剤を適当に塗り拡げます。
床面処理剤は、トコノールやCMCが有名です。
写真ではトコノールをつかってます。
3.ガラス板などでまんべんなく押し広げる
床面処理剤が乾燥しないうちに、
ガラス板など平たくて擦れるものでトコノールを押し広げていきます。
1.で確認した繊維の流れの向きに力を入れて押します。
注意:余った床面処理剤が塊になっていくので、銀面につかないように気を付けてください。
ガラス板や端、マットについた余分な床面処理剤は拭き取ります。
後は、一定方向へガラス板などで押して擦ります。
4.床面処理完了
上の写真ではわかりづらいかもしれませんが、
表面の毛羽立ちが抑えられて、ツルツルの手触りになったら床面処理完了です。
おわりに
処理剤のトコノールとCMCは床面だけでなくコバの処理でも使用できます。
CMCのほうは、粉末で水に溶かして使用するためコスト的にかなりお得ですが、
初心者には、そのまま使用できるトコノールのほうが使いやすいと思います。
今回使用しているガラス板はあると便利ですが、
絶対に必要というものでもありません。
筆者も最初の頃は、トコノールを指で塗り広げてスリッカーで擦ってました。
ガラスの灰皿を代用しているという話も読みましたが、
要は面を平に押さえつけて擦れたら、何でも良いと思います。
床面の処理はこの基本的な方法の他に、
裏革を貼り合わせるという方法もあります。
作るアイテムによっては格段に難易度が上がるので、
ある程度、作業に慣れてから挑戦する方が良いと思います。
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